2017年09月14日

「憂鬱な朝5」

ドラマCD「憂鬱な朝5」

憂鬱な朝5.jpg

原作
 Charaコミックス「憂鬱な朝5」
 原作:日高ショーコ


CAST
 久世暁人:羽多野 渉
 桂木智之:平川大輔 
 前野智昭 :石崎総一郎 他


あらすじ
過去の真実を知りたいわけじゃない、終わらせたいんだ──

「この手を二度と離さない」──桂木(かつらぎ)との逢瀬でそう誓った暁人(あきひと)。桂木から初めて弱音を聞いた暁人は、改めて過去の清算を決意!! 最後の生き証人である、病床の桂木高正(たかまさ)の元を訪れる──。一方、激怒する石崎(いしざき)父と対峙し、叱責された桂木。 工場経営での独断専行を咎められ、大番頭の職を解任されてしまい…!?


2017年9月21日(木)発売のドラマCD「憂鬱な朝5」のアフレコレポートこぼれ話です。
ここでしか読めないキャストインタビューをお楽しみください♪

久世暁人役:羽多野 渉さん
桂木智之役:平川大輔さん(以下、敬称略)

−−−変化や成長の多い5巻になっていると感じたのですが、どう感じましたか?
羽多野:本来は暁人の方が感情的なんですが、前作、前々作くらいから、ふとした時に冷酷さを出すようになって、桂木っぽくなってきましたよね。
平川:そうそう。どんどん成長しているよね。
羽多野:その根源にあるのは、好きな人と一緒にいられないということで、それがまた彼を奮い立たせた部分だと思うんです。演じていて、暁人という人間の成長や強さに僕も影響を受けつつマイク前に立っていました。
−−−「桂木」という目的のためには手段を選ばず、したたかに……という姿勢が出てました。
羽多野:すごかったですね。
平川:それは桂木が教え込んだ部分も。
羽多野:あります。本当にそうだと思います。桂木が家令だったから、体制だとか、家族に対する考え方とか、当時の普通を普通と思わない。そこがすごく革新的でいいなと思います。
平川:周りもそれに反応して変わっていってますよね。総一郎も総右衛門もそうですが、時代の流れや自分の周りの人間の動向によって、変わったり、今まで見えてなかったものが表に出てくるようになったり。
−−−桂木の方も、以前だったら久世家の利益と関係なければ切り捨てていたかもしれない紡績工場の問題で、従業員を守るために動いたのは変化だと思うのですが。
平川:CD4巻の内容なんですけど、工場の従業員も支配人も、みんなが職人のプライドにかけて良質な製品を作って、そしてそれを量産するという、「プライドを守ることとお金を生み出すこと」を両立させようとしてたんです。その姿に仕事仲間という感覚を持てたんじゃないのかなと。きっと暁人によって変えられた部分ですね。いつの間にか追い越されて、背中を追いかける存在になった暁人の影響だろうと思います。桂木のために工員がストライキを起こしてくれるんですよ! 今までの桂木だったらそんなことない! 陰でヒソヒソ言われることはあるでしょうけど(笑)。
羽多野:(笑)。確かに、冷静に紐解いていくとどんどん変わってますね。最初の頃はピリピリバチバチしていた桂木高之殿との関係も、まさか、なんかちょっとこう……。
平川:相容れちゃう関係になって。
羽多野:今回の高之との会話は面白かったです。(智之との関係改善を)軽く冗談めかして言った暁人の言葉に「なんで私が窘められなければ……」というやりとりとか、「家」に縛られることはないという暁人の社会に対する思いを伝えられているんだなと。
平川:桂木も(高之に)頭を下げてたしね。前は超憎らしかった存在なんですけど。
−−−敵だと思ってた人が味方についた感じでした。
平川:ちゃんと裏で智之をフォローしてくれましたし。
羽多野:確かに。
−−−暁人の成長と共に、周囲の人間関係や立場が変化していきますね。
平川:いろんなバランスが変わって、みんなが対等の立場になれた感じです。
羽多野 :収録ではスケジュールの都合とかで、シーンの収録順が入れ替わることもあるんですが、今回、ちゃんと物語の流れ通りに収録できて良かったです。心を鬼にして桂木のために渡り歩く場面もありますが、最後の最後に桂木が会いに来てくれて、そこで本来の暁人が帰ってきた感じがしたんです。その場所がまた鎌倉というのも……。
平川:あんなに行きたくないって言ってたのに行くんだものな〜。
羽多野:煤まみれになって(笑)。
平川:三等車なんかに乗って。有り得ないですよ! 下賎の者とか言っちゃうのに。
羽多野:本当ですね。でも暁人としては嬉しかったです。
−−−暁人にとっては嬉しいことが重なりましたね。会いに来てくれたことも、桂木が久世家と関係なく自分自身の望みで行動したことも。
羽多野:智之として動いて欲しいって言ってましたね。
平川:そんなことを言うようになったんだねぇ……。
羽多野:(笑)。ただ二人でいるときの甘えん坊っぷりは半端ない!
平川:あとちょっと田村にも甘えすぎ(笑)。すぐ田村を頼るからちょっと妬くよ。「たむら〜、靴も隠しておいて」って。どんだけ甘えてるの?(笑)……って。俺だって子供の頃から知ってるもん。
羽多野:(笑)。
−−−前半とは別人格のようなギャップを見せてくれていますが、年相応なのは二人のときの態度ですよね。
羽多野:そうなんです。本来の年相応の姿なんです。それまではずっと会いたいのを我慢してて。本人も「溜まってたから、二回も先に達っちゃった」って言ってましたけど(笑)。
平川:数年ぶりに先に達かされたって言ってたもんね(笑)。
羽多野:あ、羽多野渉的にね(笑)。ありがたいことに、このジャンルの作品を何年か演らせてもらってますけど、なかなか先に達かされることはなくて。しかも2回も(笑)。どっちかというと逆ですから。
平川:僕は反対に先に達かされる方が多いんです(笑)。
羽多野:今回はあられもない声をあげてしまいましたね〜(笑)。
平川:溢れちゃったんだね、気持ちが。
羽多野:嬉しさで溢れちゃいました。
平川:「憂鬱な朝」という作品全体の今までの流れとして考えても、今回の5巻を一つの作品として考えても、とてもとても大事なシーンなので、桂木の感情をどのくらい出せばいいのか、家で台本を読んでいるときにはそのバランスを量りかねていたんです。でもセッションの妙というか、羽多野くんの暁人としての言葉、鎌倉で会ってからの第一声を聴いたら、難しいことを考えずに桂木の台詞が出てきたので、あとは流れに任せてのっかっていったんです。
 先ほどから話しているように、今までは桂木が暁人をリードしているような感覚だったのが、いつの間にか暁人が桂木をリードする感覚になってきて、それに合わせるように僕も羽多野くんにのせてもらうことが収録中に増えてきてますね。羽多野くんの一言一言に耳を澄ませていると、それがズキズキ入ってきて刺激されて、自分の中のものが動き始めるというか。桂木は小さい頃からずっと自分の本心を隠すことばかりしてきた人だから、「こういう言葉で、こういう声で、こういう表情で、今まで隠してきたものが思わず引きずり出されちゃうんだな」と味わいながら演らせていただきました。気持ち良かったです。

−−−4巻のときに平川さんをこのジャンルの師匠と言っていましたが、羽多野さんとしてはいかがですか?
羽多野:涙がでます、本当に。僕は家で感情の動きを自分で台本にメモしておくんですね、ここで驚くとか、ここで喜ぶとか、記号的な目印なんですけど。でもいざ収録してみると、相手からどのくらいの熱量のアドリブがくるかは、その瞬間しかわからなくて、それによってどんどん自分の予定と違うものが出て、本当に心地好いんです。音声だけのドラマCDならではの面白さだと思います。
 僕も暁人の会いたかった人に会えた喜びを素直に表現して、そこに平川さんが台詞を返してくれることで、どんどん自分の中になかったものが生まれていくような感じがして楽しめました。いつも思うんですけど、台本を読んで計算して導き出した表現だと、別の台詞のときに矛盾して腑に落ちない部分が出るんです。でも書いてある台詞を暁人として素直に言うと、あぁこういう一面もあったのかと発見することがすごく多いんです。

平川 キャラクターに人物としての厚みがすごくあるので、自分でも訳が分からずこういうこと言っちゃうことってあるよね、という矛盾が成立するし、演者としても「こんなこと言うんだ」「こんな言い方するんだ」というのを演じながら発見しているんです。
 掛け合いの中で、相手の台詞を受けて自分で出したものが家で考えていたものと違うことは多々あります。そんな本番のセッションはとても楽しい……という言い方が合ってるかわからないんですが、バチバチ刺激しあっている現場です。

−−−話は変わるんですが、桂木って酒豪だったんですね。
羽多野:めっちゃ飲んでましたね!
平川:でしたね。収録前にディレクターさんに(酔っ払い具合を)確認したんですけど、「気だるくなってるくらいで」と言われて。どんだけ強いんですか? 3〜4本は空になってましたからね。
羽多野:すごいですよね。前野君(石崎)もびっくりしますよ。
平川:僕だと真っ青を通り越して真っ白になってると思います。トイレとお友達です(笑)。
羽多野:僕は全然飲めないので、ああなる手前で寝てると思います。

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−−−ありがとうございました。


上記には未掲載のインタビュー本編とアフレコレポートは、9/22(金)発売の「CharaSelection11月号」に掲載! 是非そちらもご覧ください♪
posted by Chara編集部 at 17:04| アフレコレポート