2015年12月18日

「FLESH&BLOOD(19)」

ドラマCD「FLESH&BLOOD(19)」

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原作
 キャラ文庫「FLESH&BLOOD(19)」
 原作:松岡なつき
 イラスト:彩


CAST
 海斗:福山 潤
 ジェフリー:諏訪部順一
 ナイジェル:小西克幸
 キット:三木眞一郎
 ビセンテ:大川 透
 アロンソ:遊佐浩二
 ラウル:近藤 隆
 ヤン:三宅健太 他


あらすじ
ジェフリー、約束通り病気を治して16世紀に戻ってきたよ──。けれど、再会に逸る海斗(かいと)が知らされたのは、ジェフリーの投獄と死の覚悟。二人で一緒に生きるためなら、どんな手を使っても救い出す!! ナイジェルと共に敵地ロンドンへ赴いた海斗は、宮廷一の切れ者ロバートを訪ねることに…。一方その頃、海斗に想いを馳せるビセンテは、「おまえの予言を無駄にすまい」と出撃準備に追われ!?


2015年12月18日(金)発売のドラマCD、「FLESH&BLOOD(19)」のアフレコレポートこぼれ話です。
メインキャストの皆さまの、ディープなお話をお楽しみください♪

 海斗役:福山 潤さん
 ジェフリー役:諏訪部順一さん

 ナイジェル役:小西克幸さん
 キット役:三木眞一郎さん

 ビセンテ役:大川 透さん
 アロンソ役:遊佐浩二さん

 ラウル役:近藤 隆さん
 ヤン役:三宅健太さん(以下、敬称略)

【福山さん&諏訪部さん編】

――――海斗にとってはトンネルを潜ってからまだ1年ちょっとしか経ってませんが、ドラマCDを録りはじめて10年が過ぎました。
福山:もう10年ですか。もしかしたら一番長く付き合ってる作品になるかもしれないですよ。僕、収録始まったときはジェフリーと同い年だったのに、あっという間に……。
――――諏訪部さんも、長く関わってこられて、ジェフリーの一番の理解者になっているのではないですか?
諏訪部 そうありたいと思っております。ここまで彼が生きてきた流れはわかっていますが、ここから先どうなるのか。ジェフリーが知り得ない情報は敢えて入れないようにしているので、非常に気になりますね。長らく拷問を受け続けていましたが、ホント生きてて良かったです(笑)。

――――自らの意志で和哉と別れて16世紀に戻ってきて、海斗としてはあとは突き進むのみという状況だと思います。海斗の発言や行動の中に変化を感じたところはありますか?
福山:むしろ18巻のラストでのナイジェルとの会話で、特に変わった部分を色濃くさせてもらってます。21世紀でいろいろ調べたり策を練ったりして、決意も新たにスタートしたものの、最初はジェフリーの状況がわからないし、結局不安だらけなんですね。ただ、そこで人に縋らなくなってるところに、覚悟を決めただけじゃなく、ちゃんと成長してるんだなと思いました。

――――獄中ではありますが、久々のジェフリーとの再会はいかがでしたか?
福山:声帯が傷つけられてなくて良かったなと(笑)。
諏訪部:少し回復してきたので(笑)。そういえば、拷問真っ最中の時はカスカスの声で演りましたね。今回は前よりちゃんと声を出せて良かったです。余裕が出てきました。
福山:ウォルシンガムに大変なことが起こって良かった!(笑)あと、嗜虐趣味があったおかげで顔が無事というのも。
諏訪部:ラッキーでしたね。顔からだったらちょっとヤバかった(笑)。
福山:当時の拷問は熾烈極まりないですからね。根本的に生かして出所させるつもりがないので、ナイジェルから説明がありましたけど、右腕の動きが鈍いって、その程度の後遺症で済んでいるのは奇跡に近い幸運だったんだろうなと。傷は残っているけど、喋れるし、ちゃんとジェフリーだっていうことがわかる姿で、いろんな幸運が重なった結果なんだろうと受け止めてます。

――――海斗のジェフリー救出作戦が明らかになりました。海斗の頭の良さと知識が存分に発揮されてると思ったのですが。
福山:史実において、火船をけしかける作戦を成功させたなんて、本来功績を称えられるはずなのに誰が行ったかが記されていない。だからこそ、仮にジェフリーがそれを行ってもおかしくないし、危険な行為だから恩赦で出した囚人が実行した可能性があるという部分を上手くついたなと感じました。僕としては、ジェフリー救出作戦の成功の要因が「ウォルシンガムはあと数年で死ぬ」というところにあったので、「そこ!?」って。喜んでいいのか驚愕していいのかわからない感情を、キットが代わりに伝えてくれてました。今までを思うと、ウォルシンガムの死を嘲る雰囲気があってもおかしくないんですけど、海斗は誰であっても人の生死を茶化さないし、グローリア号の仲間は懐に入れてるのに、他の歴史上の人たちとは確実に線を引いてるんですね。マイナスなこともプラスなことも過度にいかないようにしている節があるので、ウォルシンガムに怖さや憎さはあれど、彼の死に対しても一線を引いて見ているんだと感じました。
 ただ海斗の作戦のほとんどは、後出しジャンケンみたいなもの。説得材料も手段を選ばないじゃないですか。「自分のいた未来では成功しているから大丈夫」とか、実際にはそんなに良い材料ではないものも、半ば詐術的な説得力で話を進めていくので、演りながら「ほんと、洒落臭いな」と(笑)。そこが彼の良いところでもあるんですけど。歴史の差異もありますし、現実にどこまで上手くいくかは周りの人の力にかかっているんだけど、「成功するはずだから人知を尽くせば大丈夫なはず」と奮い立てのエッセンスにする未来の使い方は、彼の力なんだと思います。


――――スペイン組やネーデルラント組の動向は確認されましたか?
諏訪部:ジェフリーが知り得ない展開は見ないようにしているのですが、まぁ多少は……(笑)。
福山:スペイン組はねぇ……。いい人ほど先に死んでしまうんでしょうね〜。
諏訪部:そういうものですよね。グチャグチャになっている雰囲気は傍からでも感じますが、こちらはこちらでイッパイイッパイなので。あちらはあちらで頑張ってもらいましょう。
福山:前回あたりから、「あぁ、アロンソ死ぬのか」と思いながら台本を読んでいるんですが(笑)、その結末までの道のりを丁寧に描いていただいてるので、まだまだ暗雲立ちこめてはいなかったですね。雑誌の全員サービスCDでも、スペインにいたときの王宮のパーティの話だったんですけど、幸せそうなアロンソに「あぁ、こいつ死んじゃうんだぜ」って。
諏訪部:ヤバイですよね。イイ人になってくると危険というのは定石ですから。
福山:でも、今、この期に及んで大変じゃないところはないですよ。
諏訪部:みんな大変ですね。

――――そんな中、ヤンだけは光明が見えた感じになってますね。
福山:あ、そうですね。でも彼は今までがずっと大変でしたから。早くラウルがひどい目に遭えばいいのに。
諏訪部:(笑)。

――――今後の展開で気になることはありますか?
福山:火船やいろんなことが海斗の知ってる史実通りに、あるいは史実の許容範囲内で進んだとして、そのときビセンテは海斗を許すことができるのかが気になります。ラウルの作戦によってだとしてもアロンソが死ぬとか、他の提督やスペイン兵が死んでいくのを実際に目の当たりしたときどうなるのか、人間ドラマとして興味があります。
 果たしてジェフリーとビセンテは刃を交えるのか。最初の頃とは違って、お互いに「相手のいない場所で海斗を守ってきた存在」という認識に変わっているので、二人が戦場で出くわしたら一体どういう言葉を交わすのか、予想もつかないし楽しみなところです。



【小西さん&三木さんさん編】

――――今回で7期がスタート、収録が始まってから10年が経っています。
小西:もう7期ですか。すごいですね。毎回言ってますけど、よくぞここまで続けさせていただけてるなと。非常にありがたいです。

――――皆さんの素晴らしいお芝居があるからこそ、お客さんがついてきてくださっていて、そのおかげだと思います。
小西:僕らはもう一生懸命にやるしかないので。お話が面白いし、彼らの行く末はすごく気になっているので、7期が始まってまた3巻分の発売が決まっているということで、これからの楽しみが一つ増えた感じです。
三木:すごいですね。原作のパワーがあるからだと思うし、それをサウンドドラマにしても、合わせて気に入っていただけてるからここまで続けられているのではないかと思うと、支持してくださる皆様に感謝するしかないです。

――――原作のパワーから、購入して支えてくれる方たちまで、作品に関わる全ての要素の相乗効果ですね。
小西:その一角を担えてるんだとしたらありがたいです。
三木:自分たちで自分たちの評価は下せないからね。

――――こうやって続いていることが皆さんのお芝居への評価になっているのではないですか?
三木:わかんないよ、「最初にコイツに振っちゃったからしょうがないか」って(笑)。
小西:先生から、もともとの原作のファンの方だけでなく、ドラマCDから入って小説を読んでくださる若い層の方がいるとおっしゃっていただけたので、そういう相乗効果がいいですよね。
三木:新しい層が開拓できるのは、作品を長く続けていることの良い部分かもしれないな。
小西:広がっていけばいいですよね。とてもありがたいです。
三木:昔のNHKの人形劇みたいのでもやってもらいたいね。
小西:『三国志』とか『プリンプリン物語』とか。
三木:アニメだと難しいじゃん。
小西:あとは実写ですか?
三木:実写だと海外になっちゃうでしょ? 海外ドラマになったら吹き替えが有名人になっちゃうかもしれないし(笑)。
小西:向こうの役者さんのビジュアルがありますから、声は代わるんでしょうね。
三木:寂しいな。だからこういう話は人形劇だと面白いんじゃないかなって思うんだけどね。
――――では、ドラマCDの次の展開は人形劇を希望ということで。
三木:人形劇がいいよ。
小西:人形ならどうとでもなりますね。アニメは作画が大変ですけど、人形は1体作ってしまえばいいので。船も使いまわせますし。
三木:そうだね。ぜひ(笑)。


【大川さん&遊佐さん編】

――――いよいよ7期がスタートしました!
遊佐:この作品が始まると年の瀬だなって感じます。
大川:もっと頻繁に録っているようなイメージなんですけどね。
遊佐:収録する量が多いですから。僕は、前回(中田)譲治さんと3人で25分くらい喋り続けてた記憶しかない(笑)。
大川:そうだ。喰えない陛下だったね。僕らが出ていない、海斗が戻ってからの展開も随分ありそうだよね?

――――イングランド組は、海斗が現代にいる間の半年間を後追いで展開していたので、ちょうど海斗が戻ってきた18巻で時間軸がだいたい揃う形になってるんです。なので、実はまだ戻ってきたばかりです。
遊佐:ジェフリーが拷問されて、爪をはがされたり……という辺りかな。
――――そうですね。
大川:そもそも、船でジェフリーたちを追っかけてたのって……。
――――2巻です。
大川:海戦をまたやりたいと言って10年近いってことだよね。長ぇな。
遊佐:10年続くドラマCDシリーズってないですよね。
大川:初めて。
遊佐:10年って、最初の頃に高校生だったリスナーも結婚する年齢ですよ。
大川:そうですよ。10年前にファンになってくれて、ずっとお手紙をくれている子がいるんですけど、高校卒業しました、大学入りました、就職しましたって書いてくれてて、叔父さんが姪っこの話を聞いてるみたいですよ。同じ長さですからね。ありがたいですよね、ずっと買っていただけて。すごく嬉しいです。


【近藤さん&三宅さん編】

――――7期スタートしました。皆さんの素晴らしいお芝居のおかげで、10年になります。
近藤 1巻の頃に生まれた子が、あと数年で小学校卒業する長さですね。

――――CDが無事に最終巻まで続けば、間違いなく中学生になってますね〜。
三宅:ありがたいです。
近藤:ありがたい、それに尽きますね。

――――取材前に、三宅さんはマヌエル救出の知らせがフラグじゃないかと心配されてましたけど……。
三宅:不安ですよ。
近藤:確かにヤンかもしれないですけど、ラウルの方がフラグとしては恐ろしいですからね。

――――果たしてどちらのフラグなのか?
近藤:そう、どっちが折れるフラグなのかっていう話ですよ。
三宅:どっちなんだろう……。
近藤:聴いてくださってる皆さんにとっては、ラウルが折れるフラグだった方が面白いんでしょうけど。でももうちょっと悪いことしたいな(笑)。
三宅:意外とラウルのフラグが折れても、ヤンはスッキリしないかもしれないよ。人間ってわからないからな〜。
近藤:だいぶ屈折しましたね(笑)。

――――どうしたらヤンはスッキリできると思いますか?
三宅:わからない! もうね、本当にわからないです。
近藤:とりあえずはラウルをフルボッコでしょ? それ以外ないんじゃない?
三宅:きっと、フルボッコにして、最後におでこにチュウするんだよ。
近藤:なにその「大嫌い、大嫌い、大嫌い、大好き」な展開(笑)。
三宅:最近、ヤンからラウルに呼びかけることがあったりして、あれだけ憎んでいるはずなのに、憎しみの対象というより腐れ縁の友人に話しかけているような心持ちになってきてて。
近藤:これが「情にほだされる」ってやつだ(笑)。
三宅:ラウルがそれを狙ってるんじゃないかと思うんですよ。僕だけなのかな? ラウルを単なる憎い相手と思えないのは。
近藤:ものすごく複雑な関係になってきたなとは思います。ラウルは同属嫌悪の感情ではないと言っているので、だったら持っている感情は何なんだ、果たして今、ヤンを貶めるために引き連れているのか、ただ弄んでいるだけなのか、それとも他に理由があるのか……。
三宅:ヤンはわからないな〜。
近藤:(笑)。途中から三宅さんはヤンに融合しつつあります。三宅くんがお芝居にのめり込めばのめり込むほど、イラだってるのがわかるんです。三宅くん自身からもちょっと出てくるんですよ(笑)。キャラクターの精神状態に融合して、収録のたびにモヤモヤしてますからね。
三宅:ある戯曲で、作家がずっと1本の鉛筆を待ってたんです。それを手にすることで、自分はすごいものが書ける、何にでもなれるかもしれないと夢を託していて。でもようやく届いた箱を開けたら、鉛筆の芯が折れていたという話があって……。
近藤:あ、ありましたね。
三宅:箱が届いてから開けるまでの高揚感と同じものを、今回のヤンに感じてしまったんです。でも、世の中は信じなくちゃやっていけないと、ヤンを演じながら思いますね。ラウルは何かきっと企んでいるはず。でも、大丈夫、きっと上手くいく……と信じたいという、ヤンの心情に泣けてきます。

――――中枢部の内紛でみんながイライラしている中、同じスペイン側として船に乗り込んでるのに、全然違うところで動いて、全く違う雰囲気を醸し出しているラウルも、聴いていて楽しいです。
近藤:(笑)。独りだけ浮世離れしているので、完全にしゃべるテンポもトーンもズレてますからね。
三宅:ずーっと、浮世離れしたテンポのラウルとしか喋ってこなかったんですけど、次回ちゃんと会話できるかなぁ(笑)。
近藤:他の人と会話したら、ようやく息を吸えたような、「あ、俺、生きてる!」みたいな感じになるかもしれないよ。
三宅:久々に腹を立てずにすむかな。
近藤:ただし、誰が間諜かわからず、どこから見られているかはわからない、衆人環視の気分だと思うけどね。
三宅:ツライな〜。とりあえずこちらはアロンソ組に行ってきます。
近藤:遊佐さんたちとよろしくやってきてください。
三宅:でも幸せすぎると怖いな〜。しっぺ返しがきそうで。でも、僕が浮かれてもヤンが浮かれることはないですよね。




――――ありがとうございました。


上記には未掲載のインタビュー本編とアフレコレポート詳細は、12/22(火)発売のChara2月号に掲載!
是非そちらもご覧ください♪
posted by Chara編集部 at 17:38| アフレコレポート