2019年03月20日

「憂鬱な朝6」

ドラマCD「憂鬱な朝6」

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原作
 Charaコミックス「憂鬱な朝6」
 原作:日高ショーコ


CAST
 久世暁人:羽多野 渉
 桂木智之:平川大輔 
 前野智昭 :石崎総一郎 他


あらすじ
亡き先代の面影が残る鎌倉の地で、思い出す確執と擦れ違いの日々──暁人(あきひと)の渡英が迫る中、過去と向き合った桂木(かつらぎ)は「二年間は長すぎます」と本音を吐露してしまう。そんな真摯な桂木に、暁人は「一緒に英国へ行かないか?」と旅券を渡して…!? 久世(くぜ)家を守り、未来を繋げるために、二人が歩んだ恋の軌跡、ついに感動の最終巻!!


2019年4月10日(水)発売のドラマCD「憂鬱な朝6」のアフレコレポートこぼれ話です。
ここでしか読めないキャストインタビューをお楽しみください♪

久世暁人役:羽多野 渉さん
桂木智之役:平川大輔さん
石崎総一郎役:前野智昭さん
(以下、敬称略)

【羽多野さん&平川さん編】

−−(原作全巻を順に並べながら)取材の資料にしてください。

羽多野:原作を見ながら話していたら終わらなくなっちゃいますね〜。この、表紙が黒から白に変わっていくというのがね、平川さんに教えてもらって「ホントだ! グラデーションになってる!」って鳥肌が立ちました。
平川:1巻の表紙が真っ黒だったことがすごく印象深かったので、8巻を見たときに「真っ白だな、そういえば少し前の巻はグレーじゃなかったかな?」と改めて見ていったら、段々変化していってたんです。
羽多野:(1巻を手にして)うわ、1巻の表情、きつい!
平川:この頃は特にね〜(しみじみ)。
羽多野:(1巻をめくって)
平川:ガキッ! ガキ〜っ!(笑)
羽多野:こんなに若いんだ!
平川:でも、今度の直矢さんは、もっと小さい頃に本邸に来るんだね。

−−今までの収録では、桂木同様に迷いながらお芝居されていたとおっしゃってた平川さんですが、今回は自分の気持ちに素直だったので迷わずにいけたのでしょうか。

平川:それが、またちょっと話が違ってて。確かに気持ちには素直なんですけど、桂木って今まで自分の気持ちに素直になったことがない人だから、桂木だってそんな自分に戸惑ってるんだろうなと思って。あざとく演ろうと思えばいくらでもあざとくできるんでしょうけど、それを見せる人でもないし、平静を装ってる中にそういう感情を出していくのも、どのくらいの匙加減にすればいいのか……と考えていくと、どれが正解なのか自分の中でわからなくなるんです。一応こういう風にやりたいなという自分の中の理想は頭の中にあっても、果たしてそれを本番のマイク前で出せていたかどうか、自分の中では反省する部分もあったりするので。

−−周りの人との掛け合いの中で、当初の理想と違うお芝居になったということでしょうか?

平川:そうですね。自分が思っていたよりも随分揺れたセリフとか甘くなったセリフとかありました。掛けられる愛情が強くてホロッと寄りかかりたくなってしまって……というところもあったので。自分が思っていたものと違うものが出たところはいっぱいあったんですけど、それが正しいんだろうと思ってます。羽多野くんが暁人として僕にセリフを掛けてくれて、桂木として受けるわけですが、一通り演った後に「言われたことに対してこんなに動揺するんだ」「こんな風に戸惑ってるけど、それを見せないように行動するんだ」と改めて感じたことも結構ありました。リテイクの指示を待っている間に、「あ〜ビックリした!」って。そこは掛け合いの妙だったりするんだと思います。
羽多野:このドラマを掛け合いではなく、もし別々に収録しなきゃいけなかったらと思うとぞっとします。スケジュールの関係とか、やむにやまれぬ事情で別々に(会話を)収録しなければならないことはあるし、もちろんそれでもプロとして成立させなければいけないんですけど、このドラマに関しては、僕は平川さんと一緒じゃなかったら嫌です(笑)。そのくらい、1巻からずっと平川さんにリードしていただいてるので。
平川:いやいやいや、一つ大きく間違ってるよ。途中からは僕の方がリードしてもらってます。
羽多野:それはキャラクターが、ですよ。
平川:キャラクターのパワーバランスが変わっていくにつれて、僕が引っ張っているようにみえて依存していく部分が大きくなっていて、途中からは羽多野くんに引っ張ってもらって、乗っけてもらってっていう。だから当たり前ですけど、今回も一緒に収録できて幸せな時間でした。

−−−暁人は、桂木を幸せにしようとひたすら真っ直ぐに頑張って、今まで背伸びして無理に「子爵」らしくしていたのが、この巻では自然体だったように感じました。

羽多野:今までは桂木をどうにかするっていう目的が強すぎて、いびつなバランスになってたんですよね、急に偉そうになったり、急に駄々っ子になって泣きながら「好きになってよ」って言ったり。今回はそういうところがなく、丸みを帯びた人間になってたなと思います。心地よいバランスになったのは彼が大人になったからだと思うんですね。好きな人に対してワガママだけ、自分のしたいことだけを押し付けていた子供の頃と違って、相手の気持ちを汲んだ上で涙をグッとこらえてみたり、自分が先頭きって引っ張らなきゃいけないときは、書生たちに対しても物怖じしない口調になったり……。鎌倉での桂木との会話は、なるべく押し過ぎず引き過ぎず、彼本来の魅力が出たらいいなと思って演じました。現実のスタジオは無音なんですけど、鎌倉の環境音が聴こえてくるようなイメージで……。
平川:絶妙だったね。すごく素敵だった〜。
羽多野:ありがとうございます! 先輩にそう言ってもらえるだけで!

−−羽多野さん個人としても平川さんとはBL作品における師弟関係でしたね(笑)。

羽多野:そうです。弟子ですから!(笑)
平川:やめてくださいよ〜。全然ですよ。もう今は僕が追いかける側ですから。
羽多野:何をおっしゃいますやら! トークCDでもお話しているんですけど、久世暁人というキャラクターについては、とことん真っ直ぐ、余計なことを考えずに演じてみようと思っていたキャラクターなので、その時その時の自分にできる精一杯で演らせていただいてきたんです。もしも今、「1巻の音源がなくなってしまったので、もう一度録りなおします」って言われてもできないかもしれない。この8年ちょっとの役者としての自分の成長と暁人が辿っていった成長がシンクロしていたらいいなと思います。

−−1巻の暁人と桂木の関係性と会話を思い出すと、この6巻の二人のやりとりがホントに甘くて幸せでした。お二人は掛け合いの中で彼らの変化を感じた部分はありましたか?

平川:今まで、あまりにも張りつめていたというか、陰謀もある、思惑もある、越えなければいけない壁もある、いろんなものがあったんですが、それがクリアになった……というよりは、全部関係なくなった上での今回なので、音に乗せる強さやキツさみたいなものを意図的に外してた部分も多いです。あとはもう、そこに甘いパンチがくるので(笑)、それをバスバス受け止めて、「じゃあ」って甘く返すっていう。今まで一切出さなかった部分ですね。それは自分にとってすごく心地よかったんですけど、あまりにも幸せな甘い感じだったので、「今までの桂木じゃないじゃん! 別人じゃん!」って言われないようにしないと……と、またそこで匙加減が……(笑)。人間は普段の生活の中で、いろんな音を使って会話をしていて、ずっとワントーンで会話している人っていないと思うんですけど、それを踏まえても「お前、これもう別人だよ」って言われないギリギリのレベルでの甘さや優しさを家で探っていました。でも現場に来たら探っていたものと違うものが出てビックリする、そういうことの連続でした。個人的には「甘いところは甘くしていいんだ〜、嬉しい♪」って。

−−前野さんが取材の後に「8年間感情を出さずに演じ続けるのは大変だから、石崎で良かった」っておっしゃってて。

羽多野:(爆笑)。これね、たぶん出演者みんな思ってますよ!「桂木(を演るの)は無理だ〜」って。
平川:死ぬほどツラいですよ(笑)。
羽多野 :トークCDでも言いましたけど、平川さんは、ほっそい針の穴に糸を通すような感覚でマイク前に立っているんだろうな、というのを隣でずっと感じてました。
平川:だから、今回は割と出してますよね。逆に出すのが怖いんです。出せるのは嬉しいのに怖いっていう変な感覚です。「いいのかな? いいのかな?」って……8年って怖い! 複雑な気分で「憂鬱」(笑)。
羽多野:今回は、日高先生が完結に向かって紡いでいく物語の素晴らしさもすごく感じました。彼らの時代って、華やかな世界なんだけど、昨日まで仲良かった人が急に敵になったり、学生時代に友達だった人が大人になったら仕事のライバルになったり、結婚も恋愛じゃなく政略結婚だったり、それが当たり前の世界として描かれてますよね。そんなギザギザした関係性の中で、二人が本気で改革をしよう、自分たちで幸せの道を作ろうとして「縁(えにし)」が一つの「円」になっていくんですよ。例えば総右衛門と暁直との過去の出来事も、暁人と桂木には関係のない話だと思っていたら、中心にいる我々との縁になって丸くなっていく……それを俯瞰で見たときに、なんて美しい物語なんだろうって。だから前野くんもきっと笑顔で帰っていけたんじゃないかな。前回まではね〜、完全に萎れてたでしょ。
平川:ホントだよ、こっちはあんなにボロクソに言われて追い出されてさ〜(笑)。
羽多野:それがね、桂木のおかげで「うわぁ〜!」って。結局、桂木がやってくれたわけですよ。
「あなたの味方は私だけです」って言ってたのに!(笑)
羽多野:今回は総一郎にも幸せなシーンがあって、そこで総一郎自身も変わることができた。みんなが一つの円になるように、丸くなっていくのがいいですよね。

−−総右衛門も5巻ではラスボス感を出してましたけど6巻では……

平川:良い人でした。ただの成金で終わるなって言われていた過去があって……
羽多野:それを言ったのが暁人のお父さんで……。あのワンシーン、短いけどすごく大きいですよね。
平川:すごいよね。
羽多野:うわ、こんなことがあったんだって。
平川:このタイミングでこのエピソードを出すんだ〜と。先生はどこまで最初のうちに考えていたのかな。
羽多野:きっと聞いても「作戦通りです」って言われそうですね。

−−そんな過去シーンもあって、6巻は、ほぼほぼオールキャスト登場となりました。

平川:(出なかったのは)西園寺くらい?
羽多野:ですね。
平川:先に幸せになったやつは、もういいんです(笑)。
羽多野:すでに「憂鬱」じゃなくなって晴れた人だったんで(笑)。
平川:おのゆー(小野友樹さん)も言ってた。「『憂鬱』の最終回収録してるよ」って言ったら、「僕、もう結婚して幸せになってるから」って。だから、「そだね〜」って(笑)。

−−6巻のキーアイテムの一つとして「銀時計」が登場してるんですが、この一連のやりとりはどんな印象を持ちましたか?

平川:正直、(交換を)言うのは暁人からかなと思っていたので、あ、こっちから言うんだっていうのが意外でもあり可愛くもあり。「交換して持っていましょう」っていうときの桂木の表情が何ともいえなくて、これをどう音声化したらいいんだろうって……ヤダね、もうそういう見方しかできなくなってるんですよ。お話として読む分には良い場面なんですけど……。原作の最終巻が発売になりましたと聞いて、自分で買って家で読んでいたときはいいんです。純粋にお話を楽しませていただいているんです。でも台本が来て、さぁって原作を見直したら、もうお話を楽しむことができなくなっちゃうんですね。でも収録も終わったので、今度改めて1巻から普通に楽しんで読みたいと思います。
羽多野:暁人は留学中に懐中時計を何回開け閉めしたんでしょうね(笑)。きっとカチャカチャしまくってたから、傷だらけになってて。桂木が持ってる懐中時計は綺麗なんだろうなって思っているところも面白かったです。想像の中の桂木が「傷一つありませんよ」って言ってるのもね。
平川:毎日ちゃんと磨いているんだよ。

−−大事にしまっておくか、大事に持ち歩くか、の違いでしょうか?

羽多野:どっちも大事にしていることに変わりはないんですけど。
平川:桂木だって使ってはいるんですよ。使っているけど、毎日ちゃんと手入れをしているんです。

−−意外といえば、桂木が留学に一緒に行こうとした展開は意外ではなかったですか?

平川:最初に一読者として読んだときは「でも絶対行かねぇんだよな、コイツ」って思ってました。で、読み進めて「ほらぁ!」って(笑)。まんまと先生の思うツボにハマってる人ですよ。でも一緒に行こうと言われるまでの流れがあるので、あの瞬間の桂木は「行く」じゃなくて「行きたい」だったんだろうな、だから(旅券を)受け取ったんだろうなと。一番感情が高ぶっているときでもありましたし、そのときは本気で行く気だったんだと思うんです。前に、いつの間にか暁人が自分より前を歩いていて、追いつけなくなってしまったと考えていたことがあるんですけど、周りの環境や状況を見ているうちに、お互いが共に並んで歩んでいくためには、付いて行ってはいけないと思ったんでしょうね。2年後に事を成して帰ってきたあなたと対等な立場で並んで歩けるために、自分はこちらで自分の場所を守って、やるべきことをやります、と。それが彼らしい愛の形じゃないかなとすごく思います。原作のラストシーンで、二人が横に並んで歩いてるじゃないですか。たぶん、今までなかったんじゃないかと思うんです。どちらかが前を行く、一歩後ろに下がる、後ろからついていく、そういうシチュエーションしかなかったと思うんです。もしかしたら想像の中ではあるかもしれないですけど。
羽多野:並んでいるのは、扉絵とかになっちゃいますよね。
平川:このラストにお互いがたどり着くためには、一緒に英国へ行くわけにはいかなかったんだろうなって。
羽多野:僕はめっちゃ悲しかったです、当然ですけど。でも、悲しい、嫌だ、というだけでなかったところに、暁人の成長が見えました。一方で、他人の前では一生懸命気丈にふるまうんだけど、船に乗って一人になった瞬間に泣いてしまったところは、年齢相応の彼らしさでもあるのかな。「彼を幸せにして、自分も幸せになって、彼と共に生きる」というのが目的で、そのために二人が同じエネルギーで別々の道を進んだということだと思います。あの場面、ドラマCDでは二人のモノローグが重なっていくんですよね、だけどそれを敢えて同時に収録していないんです。僕が演じる暁人の「共に生きていくために」というセリフを聴いて、そのニュアンスを桂木のモノローグとして平川さんが返してくださっているんですよ。それが僕はすごく嬉しかったんです。別の場所にいても、同じエネルギーでこの人と並んで生きている、同じ熱量で想っている、何よりの証拠になる場面かなと。どんな風に重なって聴こえるのか、早く完成版が聴きたいです。

−−どんな2年間だったと思いますか? 暁人は毎日お手紙で報告していたようですが。

羽多野:でも全部は読んでもらえてないですよね〜(笑)。
平川:忙しいんです。「……しまった……」って(笑)。当時の船便ですからまとめて届いたんでしょうね。
羽多野:現代はSNSとかあって、逆に届き過ぎちゃうのかもしれないですね。いつ既読がつくか気になっちゃいますから。だから、もしかしたら船便くらいがいいのかもしれないです。だけど、一日も欠かさず手紙を書き続けたって、すごい熱量ですよ。
平川:すごいよね。でも、毎日手紙を書いてもらっているのに、桂木はそんなに頻繁には返事を返してないでしょうね。月に一度くらい……。
羽多野:月に一度返事くれてたら良い方ですよね。
平川:だんだん減っていったと思います。読めてないからまた来月に……って(笑)。
羽多野:気が付いたら今月も過ぎてしまったから来月に……とか。
平川:タイミングがなかったから、仕方ないですよね。
羽多野:月に2回だっていいじゃないですか(笑)

−−最後、久世家の後継を迎え入れるシーンがありますが、あんなに謙虚で人の好さそうな直継が、漢字こそ違いますけど、子供に直矢と名付けていたとか。

平川:やっぱりあの時代を生きている人ですよね。腹に一物あって……というのは。それこそ、この展開は「そうくるか!」って思いました。あんな風にしていたけど、息子に「なおや」って付けるとか、大河ドラマ見ているみたい。
羽多野:本当ですよね。
平川:その彼を育てていくんですね。きっと「口うるさい母とおおらかな父」みたいな感じになるんじゃないですかね。

−−久しぶりに久世家で仕切っている桂木は生き生きしてましたから、暁人のときのような感じで育てていくんでしょうか。

羽多野:生き生きしてましたね〜。「帰ってきなよ」って思わず言っちゃうくらい。
平川:暁人のときほどビシビシという感じではないんだろうなと思ってます。直矢を迎え入れるセリフは、原作に表情が全て描かれているわけではないんですが、ずっと笑顔なんだろうなと思って、少し優しめに演りました。愛情を持って厳しく育てるんだと思います。きっと厳しく叱られて、「お父さ〜〜ん」ってなると思いますよ(笑)。
羽多野:「お〜、よしよし」って(笑)。


【前野さん編】

−−お見合いのシーンは、総一郎が子供から大人になる覚悟を決めた瞬間が見られましたね。

前野:そうですね。桂木にはいくら頭を下げても足りない、行動で返していくって言ってましたし、この一連の出来事が今後の彼を大きく変えることになったのは間違いないと思います。本当の意味で「男」になった瞬間じゃないのかな。総一郎の中では小ふさの存在もそうですが、桂木の存在は特別なんでしょうね。彼の計らいによって総一郎は大きな成長を遂げられたと思います。もちろん久世の存在だって大きいんですけど。僕としては、今まで名前しか出てこなかった小ふさと、初めて芝居で絡むことができました。小ふさはおしとやかな良い感じの女性でした。総一郎が変な女にひっかかってなくて良かった!

−−石崎の男らしさといえば、本来の性格の部分で、桂木を感情に任せて追い出したことを反省してるモノローグが「彼らしいな」と好感持てるところで……。

前野:自分が最低だって言えてしまうところがね。そういう部分があるから、作品を読んで、聴いてくださってる皆さまに共感してもらえるんだと思うし、未熟だったことをちゃんと後から鑑みることができるところは、今後の彼の伸びしろを表現してるんだと思いました。実際、お仕事に真面目に取り組むようになって、その成長した姿を見た父上も「まぁ……」って許容する感じになってましたし。

−−お見合い騒動のときに「尊敬している」って総一郎が言ったことも大きかったのかなとも。

前野:一代で成り上がった父上を誇りに思っているのは、彼の本心だと思います。身分差のあるこの時代のことを考えると、実際すごいことですよね。「これ以上恥の上塗りは止めてくれ」と言った部分も含めて、彼の本心を隠すことなく父上にぶつけたからこそ、父上も目を覚ましてくれたのかな。見合いの直後にキレた父上の発言に、普通なら「なんだ、この親父!」って反抗しそうなところで、尊敬している父上を立てつつ自分の気持ちもちゃんと伝えたというのが彼の強さだと思いますね。今までは説得しようとしても負けて流されてきたんですけど、ここにきて自分の大切な想いを伝えられたというのは大きかったなと思います。

−−総一郎と雨宮が膝を突き合わせて話すシーンで語っていた暁人と桂木の関係に、総一郎は二人を冷静に見てるんだなと思いました。

前野:桂木は心配だって言ってましたね。ちゃんと俯瞰で見えてますよね。やっぱり小ふさと一緒になれたことで、本来もっていた余裕の部分がさらに大きくなって、より俯瞰で物事を見られるようになったと思います。
−−改めて6巻を振り返って感想をお願いします。
前野:総一郎的にはハッピーエンドだったんですけど、久世と桂木のことを考えると……ま、ハッピーではあるんですけど、2年間という非常に長い期間を離れて過ごさなくてはならなくなったのが……。でもそんな二人の想いを繋ぎ止めていたのが「銀時計」っていうのは心温まるエピソードでしたね。作品のタイトルが嘘のように晴れやかな気持ちで物語を走り切ることができたなと思います。

−−−ありがとうございました。

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上記には未掲載のインタビュー本編とアフレコレポートは、3/22(金)発売の「Chara Selection5月号」に掲載! 是非そちらもご覧ください♪
posted by Chara編集部 at 13:06| アフレコレポート