2013年12月27日

「FLESH&BLOOD(16)」

ドラマCD「FLESH&BLOOD(16)」

F&B16.jpg

原作
 キャラ文庫「FLESH&BLOOD(16)」
 原作:松岡なつき
 イラスト:彩


CAST
 海斗:福山 潤
 ジェフリー:諏訪部順一
 ナイジェル:小西克幸
 和哉:岸尾だいすけ
 キット:三木眞一郎
 ラウル:近藤 隆
 ヤン:三宅 健太 他


あらすじ
あちらの世界で世話になった、ジェフリーの生涯が知りたい──。結核治療を続けながら、過去の記録を調べる海斗。その必死な様子に、和哉は疑念を募らせる。もう会えない人なのに、その想いは単なる恩義か身分を越えた友情か、それとも…!? 問い詰めたい衝動と激しい執着を押し隠し、過保護なほど海斗の面倒を見る和哉。そんな時、ついに手掛かりを摑んだ海斗は、和哉とプリマスを訪れて!?


2013年12月20日(金)発売のドラマCD「FLESH&BLOOD(16)」のアフレコレポートこぼれ話です。
「Chara2月号」に掲載しきれなかった、素敵なキャストコメントがまだまだたくさん!
CDと併せてお楽しみください♪

東郷海斗役:福山 潤さん
ジェフリー役:諏訪部順一さん
森崎和哉役:岸尾だいすけさん
ナイジェル役:小西克幸さん(以下、敬称略)

【福山さん編】

――――ドラマCDも、16巻、24枚分の長さになりました!
福山:だいぶ海斗も自分の中に染み着いてるなという気はします。始まった頃の、ひたすら災難や責め苦に遭い続ける記憶がずっと残っていて、大変だった時期が過ぎると今度は病気にかかって、ずっと血を吐いたりしてたので、スペイン編の冒頭でレオやビセンテと話していたとき以来、ようやく、芝居の上でも肉体的にラクになりました。元気に装っちゃまずい状況もあって完全ではないですが、ここのところ外国語を話すこともなく、ホッとしています(笑)。
――――今回は和哉以外にも新キャラクター・JPとの絡みも多かったですが、いかがでしたか?
福山:この作品が毎回ありがたいと思うのは、完全な会話劇になっている部分で、しかも海洋モノであったり、時には法廷モノになったり、いろんな側面を見せてくれるんですね。今回もJP.コナー役の土師孝也さんとずっと会話ができて楽しかったです。
海斗は会話では話を引き出す立場に回るので、相手として白羽の矢が当たった方は大変なんですよ(笑)。海斗のモノローグが多いときは、一人で何か苦しんでたり考えごとしているときなので、会話の相手がいると(モノローグは)減るんですね。今回も、大変申し訳ないことに、土師さんがすごく大変なセリフを語ったあとで、「つまり?」ってわずか3文字ですぐにバトンを渡さなきゃいけなかったりもしたんです。僕としては先輩方のお芝居を真横で感じられるいい経験ができて、役得です。

――――福山さんは、この作品ではあえて演じ終えるまで原作を読まないそうですね。
福山:途中までは、海斗を演じるにあたっての情報が台本の会話だけでは足りなくて、原作を先に読む必要があったんです。でもキャラクターが自分の中で確立されると、台本から読みとった情報だけでいきたいなと思うようになったんですね。会話の勢いを大切にして、原作と多少表現が違うと思われることがあっても、こういった解釈もあるんじゃないかと提示してみても吉なんじゃないかなと思うようになったんです。ありがたいことに、台本を読んでいて、どんなに長いセリフでも言葉の流れがよどみないんです。言い回しが難しいところはあるんですけど、流れに途切れがないので、読んでいて楽しいだけじゃなく、演じる上でもストレスがないんです。普通に文字を追っていても、1回読んで頭の中に内容が入っていれば、こういう感じの流れだろうと見えてくるものがあるんですよ。だったら、ト書きにはない隠れた心情があっても、無理にそれを盛り込もうとしないで、台本から自分が感じ取れるもので演っていきたいし、演っていかなきゃいけないんだろうなと。
――――現代編の和哉の印象は?
福山:今まで出てきたラウル、特にウォルシンガムなんて一番えげつない人じゃないですか。ウォルシンガムは人間的に一番自分に対して誠実で、事実を曲げてでも意志を通そうとする。ラウルは自分に正直過ぎて快楽主義的なところがありますよね、この二人って怖さの両極だと思うんです。でも和哉は、何となくこの二人より怖い。
――――…というか、そもそも、その二人と同じ枠に入るんですか?
福山:こっちでしょう!
――――ジェフリーがいて、ナイジェル、ビセンテという流れからの和哉じゃないんですか?
福山:いや〜、最初の和哉は明らかにそっちだったんですよ。でも今は「和哉こえぇなぁ」って……完全にホラーです。もし、(別世界の、ではなく)本来の和哉が夢の中でみたような経過をたどって今に至るなら、一番悪いのはあの刑事です。リバーズは和哉にひどすぎることをしてきたじゃないですか。それでいて海斗が戻ってきた途端、「君は正しかったんだね」くらいのノリで和哉をそっちのけにして。
――――やっぱり「並行世界の別の現代」に戻って別の和哉に会ってるという可能性がポイントなんですね。
福山:なんだかんだ言っても、自分の住んでる世界を捨てたことへの後悔は、いずれ絶対にくると思うので、じゃあそこに何を持ってくるかというところは重要だと思うんですよね。
自分の人生とか、こと恋愛においては10代ってすぐ一線を踏み越えちゃうじゃないですか。30半ばとかになって、潰しがきかなくなってきた年齢になったときに振り返って後悔すると思うんですよ。そして、そういう後悔は幸せなときに思うんですよね。上手くいってるからこそ、自分の犯した過ちがでかくなっちゃう。ときどき、演じていてすごく非情な言葉を発してるなと思うことがあるんです。なので、本当はイカンのかもしれないんですけど、演じる側の言い訳として「うん、この和哉は違う和哉」って(笑)。
ただ、これはすげぇなと思ったのは、和哉に対してよりも母親との会話で、「あなたも一緒に来られたら良かったのに」に対しての「それだけはゴメンだ」っていうモノローグ。ひどいですね。徹底して嫌ってますね。現代で海斗が好きなのは和哉だけなんだなって。弟の洋明のことは「嫌い」まではいってないのを感じるんですけど……。

――――今後、気になる展開はありますか?
福山:現代に戻ってからの海斗はゆっくり時間が流れているんですけど、16世紀はいろんなことが結構大きく動いてるんですよね。ラウルとヤンのことも、もし海斗が状況を知ったら「何でこんなことになってるんだ?」って戸惑わないかなっていうくらい。ヤンがここまで重要なキャラになるとは思ってなかったです。今後を考えると、ヤンのこれからの立ち回りって結構大きな鍵かなぁ。まちがいなくラウルはヤンに足をすくわれるんだと思うんですけど。で、そこで気になるのが、「ビセンテどうなったの?」と。今、ヤバい立場でしょ? ラウルの目的の一つに「ビセンテ殺す」があるじゃないですか。ぶっちゃけ殺されててもおかしくない状況。酷いことになりそうだなと思ってて。僕は個人的に、ビセンテとアロンソのコンビが好きです。一方通行の友情っていいですよね(笑)。
――――その展開を見届けるには、まだまだ演じていただかないと。
福山:皆さんがついてきてくれれば、僕らも最後まで演り通したいという気持ちが一番強くなるし、何よりもこの作品が持っている力を、関わっている役者はみんな感じています。これは映像化したっていいんじゃないかと、先輩たちと何年も話せるようなドラマCDに関われてるのはありがたいですね。新しいシリーズが始まるたびに、僕も皆さんと一緒に海斗の物語を読み解いていっております。ぜひとも最後までついてきていただけると嬉しいです。

【諏訪部さん編】

――――第6期が始まっても、ジェフリーは大変な状況ですね。
諏訪部:前回の終わり方が終わり方だったので、今回はどうなるかなと思っていました。海斗は回復しつつあるようですが、なかなか全員が同時にハッピーになることはないんですね。
――――ジェフリーが助かるにはどうすればいいと思いますか?
諏訪部:いっそ、ジェフリーもタイムスリップして別の世界に行きますか(笑)。海斗と会えない世界でも生き残ることはできますね。あるいは現代に行くか……。そのくらい先の見えない厳しい状況が続いておりますが、頑張って生きてほしいなと思います。
――――ジェフリー救出のために、ナイジェルとキットが二人で行動してますが、彼らの友情の行方をどう見ますか?
諏訪部:そもそもナイジェルはキットみたいなタイプが嫌いですからね。でも、目標を同じにして行動していると、上辺の部分じゃないところで相手を見られるようになるから、意外な部分を発見して育まれる何かもあるかなと思ったりはします。
――――以前から台本の紙面における文字の割合が、他のドラマCDと比べて圧倒的に多いというのが、この作品の話題になっていましたが、まだ諏訪部さんの経験上『FLESH&BLOOD』が一番ですか?(笑)
諏訪部:多分、ここまで文字が細かく詰まっているのは、この作品が一番だと思いますよ。こんなに一人でしゃべる台本は、一人語りのCDくらいです。それだけ内容が詰まっているということなので、演じるのはすごく面白いんですが、台本の文字が見えにくくなってきたら困るなと(笑)。まだ今は近い方が見えるんですけど、この先だんだん離した方が見やすくなったら……。みんながそうなる前に最後までいけるとありがたいですし、でも、いつまでも続いてくれたら嬉しい気持ちもありますね。


【岸尾さん編】

――――各期ごとに1シーンくらいではありましたが、最初から出演していただいて、ようやく本格的に和哉との現代編突入です!
岸尾:1巻で英語を話したりしていた頃は、家庭事情とかもわからなかったので、「普通よりは繋がりが深くて強い友だち」という意識でした。まさか壁に頭を打ちつけちゃったりするようになるとは……それでも、あのときの和哉の方が分かりやすく病んでましたね。今は分かりにくいから逆に怖いです。この後は…どうするんでしょう?
――――和哉と海斗の友情の関係は独特ですが、どう思いますか?
岸尾:友情ってwin-winの関係がいいですよね。和哉と海斗は与えるものが9-1か10-0くらいの勢いで、なのに報われないわけですから、個人的にはもうちょっと対等な関係がいいです。でも、人それぞれのバランスで、頼られてなんぼという性格の和哉の場合はこれでもいいのかなと思います。見返りを求めない、家族のような無償の愛じゃないと成立しないんですが、それって対等の立場じゃないでしょ。何か意見が分かれたときに、もし海斗側が「本当はこうしたいけど、今回は引いておこう」と考えてしまったら、もう友情じゃなくなっちゃいますよね。ぶつかり合うのも友情の一つだと思うので……やっぱり対等がいいですよ。
――――今後の展開で気になることはありますか?
岸尾:いずれくるであろう別れの後、「あ、いなくなっちゃった!」で、すぐに向こうの視点になってしまうと寂しいので、その後の和哉も含めて描いていただけたらと思います。何なら16世紀に追いかけていっちゃえばいいんですよね。行き方はわかってますから。

【小西さん編】

――――キットとの友情はどこまで進んだと感じますか?
小西:自分たちのために、全く関係ないあいつが一生懸命血眼になって頑張ってくれてる、というのをちょっとずつ受け入れ始めたところなんじゃないですかね。ジェフリーと一緒にいたら、それすらなかったと思います。
――――ジェフリーを助けるために頑張って、ようやく顔を見られるところまできました。
小西:16巻のナイジェルは追いつめられてますね。超焦ってます。台本読んで「これは焦るな〜」って。マイク前に立っても気が急いてて、だけどキットがああいうキャラなので、のんびりマイペースでナイジェルを煙に巻いてる感じに語るじゃないですか。「早く答えを教えてくれ!」と余計に気が急かされるんですよ。あーいうところが嫌いなんです(笑)。


――――ありがとうございました。


読者の皆さまへのコメントとアフレコレポート詳細は、発売中のChara2月号に掲載中です♪
posted by Chara編集部 at 00:00| アフレコレポート